デジタル・リマスター
私が最初に買ったテイラー・スウィフトのアルバムは、フィアレス(ジャパン・デジタルバージョン)というものでした。



もともとのオリジナルアルバムは13曲ですが、ヨーロッパ盤で3曲追加され、日本盤ではさらに4曲追加されて20曲となったもので、お買い得ではあるのですが、もはやアルバムのコンセプトの意味があまり無くなってしまっています。

まあ、現代は曲単位で買う時代ですので、アルバムに特定のコンセプトを含ませても、あまり意味がなくなりつつあります。
そういうことにこだわりのあるアーチストにとっては寂しい話ですよね。

サラ・ブライトマンのアルバムも最近の日本盤では必ずボーナストラックが入りますが、サラの場合は同じアルバムでも発売する国や地域によって、最初から曲の編成を変えることがあります。
例えば、「La Luna」の2曲目「Winter in july」などは、日本盤には入っていますがヨーロッパ盤には入っていなくて、他にも確か曲順が少し違っていたと思います。
これは意図してそうしたのでしょうけども、私はこの「Winter in july」という曲こそが、サラを深く聴くことになったきっかけの曲であるだけに、複雑な思いもあります。

冒頭から話がそれましたが(笑)、今日の話題はジャパン・デジタル・バージョンの「デジタル」の部分です。
現代は録音から再生メディア(CD)まで、ほとんどすべてデジタルです。
ですから、ここであえてデジタル・バージョンと表現する意味は何なのでしょうか?

最初、デジタル・リマスターという意味ではないかと思いました。
iTunesストアでの購入でしたので、帯封などがなく情報がありません。

しかし、よく考えると(考えなくても)フィアレスはつい最近のアルバムです。ですから、そもそもオリジナル自体デジタル・マスターで作られているはずです。そこにあえて「デジタル」とする意味は何なのでしょうか?

近年「デジタル・リマスター」という言葉をよく耳にします。

何となく分かったようで分からない言葉かもしれません。
もちろん、音楽関係の人やオーディオマニアならよく知っていることと思います。

ここでは、さらっとおさらいをしておきます。
まず、リ・マスターですから、マスターをやり直すことです。
マスターとはマスタリングのことで、ミックスダウンされて完成した音源を元に、曲毎にバラツキのある音質、音量、音圧などを調整して統一感を持たせ、CDの原盤を作ることと考えれば良いでしょう。

その際に、使う機材としてはコンプレッサーやイコライザ、ノイズリダクションなどですが、それを全てデジタル処理で行うのが、デジタル・リマスターというわけです。デジタルですから、処理は演算によって行われます。

デジタル・リマスターすると何が良くなるのでしょうか?

様々な要素があります。
例えば、ノイズリダクションによって、従来は取り除けなかったノイズまで楽器の音に影響を与えずに取り除くことができることなどでしょう。
その結果、従来よりクリアな音質になるというわけです。

ですが、それだけではなく、デジタル・リマスターを行う理由は、進歩して性能の上がった現代の再生機器に見合った音作りにするためで、それが本質と言えるかもしれません。

つまり、極端な言い方をするとデジタル・リマスターされたCDを聴くなら、現代の優れた再生装置で聴かなければ意味が無いということです。
古いオーディオやラジカセで聴くと、デジタル・リマスターされた音は再生しきれず、ひどい時には音割れやドンシャリのうるさい音になるかもしれません。

話は戻って、テイラー・スウィフトのアルバム(ジャパン・デジタルバージョン)ですが、もともと現代のCDにデジタル・リマスターする理由などあるのでしょう?

そこで、後で購入したフィアレス・プレミアム・エディション(CD)と比較してみました。
あ、そうそう、テイラー・スウィフトは1stを含め、結局アルバムを3枚も買ってしまいました(笑)。

比較すると、Love storyなどは、バックの楽器の表現からして違います。
ここまで違うのは、リマスターとかではなく、ミックスダウンの段階からの異なるバージョンでしょうから、これでは比較になりません。

もしかしたら、カントリーミュージックというジャンルゆえに、オリジナルの音作りがあえて昔風になっていたのかもしれません。
田舎でちょっと売るつもりが、世界中で売れてしまったので、リマスターして発売し直したとか(笑)。

それは冗談ですが、気になってきました。
このうえさらに、13曲入りのオリジナルバージョンを買ってみないといけないでしょうか?(笑)
| うつせみの日々 | 11:56 |
Adobe CS5 → iPadへの影響?
私のオフィスでは、Adobe製品はPhotoShop以外は現在もCS3が主力で、ようやくWindows側がこの春からCS4に移行しようかという状況です。

Mac ではおそらく、CS4はスキップすることになるでしょう。
購入したパッケージの中にはまだ未開封のものもあって、ちょっともったいないのですが(笑)。

しかし、CS5の噂もちらほら流れる中で、安定した環境のCS3からCS4に変更するのは、未だリスクの方が高いというのが現状です。
ただ、Windows版のCS3には困るバグが残った状態で使いづらいため、CS4に変えるリスクよりも、メリットの方が若干上回ってきたということで、CS4に移行することになりました。

さて、CS5で目玉となるのは、やはりFlashでしょう。
iPhoneアプリが開発できるというFlash CS5、その影響ははかり知れません。
なぜなら、それはWindowsでもiPhoneアプリを開発することができることを意味するからです。
(Windows版にもその機能がサポートされればの話ですが)

これまでは、開発環境が無料とはいえ、Macでのみ開発が許されていました。
もっとも、ハッキングして独自にAppストアに無いソフトを動かすようなものも有りますが、当然アップルが正式に許諾しているわけではなく、iPhone OSのバージョンアップもうかつに行えないような環境はマニアだけの世界です。
Flash CS5によって全世界にオープンになるのとは意味合いが全く異なります。

ただ、Appストアとの関係はどうなるのでしょうか?
FlashがiPhoneアプリを開発できるといっても、それで作ったものをアップルは正式なデベロッパー作品として、承認してくれるのでしょうか?
もっとも、出来てしまえば単なる実行ファイルなので規格に沿っていれば、アップルも認めざるを得ないと思いますけど。
既にベータバージョンで作られたアプリも配布されているそうですし。

ただ、Falsh によって開発と言っても、Flashの描画エンジンで動くというわけではなく、あくまでiPhoneの規格に沿った画面描画エンジンに変換されるということだと思いますので、開発には慣れが必要でしょう。
基本的にFlashはベクトル主体、iPhoneはビットマップ主体ですので。
(そのあたり、実際にベータバージョンを触ったことがないためまだ分かりません)

いずれにしても、これは非常に興味深いものです。
このため、CS5にはこれまでにない期待をしています。
そしてそれは、やがてiPadへとつながっていくことにもなるでしょう。
Flash開発のデベロッパーは、iPhoneのそれの10倍以上はいるそうですからね。

iPhoneで、いつになってもFlashが動かないのは、技術の問題ではなく、Adobeとアップルの綱引きの問題という話もありますので、そうならその行方にも興味があります。

ともあれ、Flash CS5が将来iPadもサポートするなら、あの大きさの画面でやれることはiPhoneより遙かに多いため、利用が飛躍的に拡大する…… かもしれません。

| うつせみの日々 | 16:49 |
iPadが夢見るもの
4月発売と発表されたiPadですが、私は先駆けてiPad を使ってみました。

と言っても、xcodeのシミュレーターでの話です(笑)。

xcodeはアップルが無料で提供するアプリケーション開発環境で、Mac OSのDVDの中にも含まれています。
ただし、最新のiPhone OSやiPadのアプリを開発するには、最新バージョンのiPhone SKDが必要ですので、デベロッパー(ADC)登録して、最近のキットをダウンロードする必要があります。3ギガバイト近いので、けっこうダウンロードは時間がかかりました。

さて、とりあえず何もコードを書いていないプロジェクトで実行してみました。



「うわー大きい」

でも、それは24インチ1920×1200のモニターで見た場合の話です。
この解像度のモニターであれば、なんとかiPadを100%表示できます。
もちろん、シミュレーション画面の100%表示とは、ピクセルが1対1で表示されるということであって、実寸ということではありません。

モニターと実際のiPadでは画素ピッチが異なるため、表示サイズも異なります。雑誌などの情報から推定した実寸と比較すると、2~3割大きく表示されている感じです。私の概算では、モニターの画素ピッチが0.19mmほどなら、実寸に近いサイズで確認できます。

このシミュレーションでは、当然動くアプリも少ないですが、雰囲気は感じられます。もちろん横に回転して見ることもできます。
iPadシミュレーション画面の下にあるのは、私のMacのドックの一部です。


シミュレータではsafariが動き、ちゃんとインターネットにもつなげます。

さて、そのiPadですが、ちまたでは色々な意見を聞きます。

「なんだか凄いことになりそう」

という期待感を表す人もいますが、逆に、

「ただの大きいiPhoneでしょ」
「iPhoneがあるのでいらない」
「予想どおりの製品だったので驚きが無かった」
「何に使うのか分からない」

など、いくぶん冷めた意見も多く聞かれます。

確かに見た目はiPhoneに似ていますし、iPhoneのソフトが100%動くわけですから、大きいiPhoneと捉えられるのは無理もありません。

ですが、私はiPhoneのソフトが動くというのは、導入期の単なる引き込みでしかないと思っています。そこにばかり注目していては、iPadの真の可能性に気がつかないでしょう。
アップルはiPhoneユーザーにターゲットを絞っているわけではないと思います。

これまでもこうしたデバイスは、電子書籍などの分野でいくつかのメーカーが発表し、実際にコンビニでコンテンツを販売したこともありますが、お世辞にも成功しているとは言えません。
iPadも、ともするとその分野に近いようなデバイスのため、成功しないという意見もあります。

先駆者が成功しなかった理由は何か?
それはコンテンツの貧弱さだと思います。
その観点において、iPadが従来のデバイスと決定的に異なる点があります。

それがiPhoneのソフトが動くという点なのですが、実はそれ自体はどうでもいいのです。

もっと注目すべきは、iPhoneによって、アプリ開発のための土壌が耕され、今や、いつでも新しい種をまける状態にあるという点です。
ソフトウエアの開発を経験したことがある方なら分かると思いますが、ソフト開発に大事なのは経験とノウハウの蓄積です。それは一朝一夕ではできません。
かつてのデバイスは、ほとんどそれをゼロからやる必要がありました。

しかしiPadの場合、すでにiPhoneで鍛えられた数十万に及ぶプログラマの目の前に、綺麗に開墾された畑が与えられているのです。
これがiPadが他のデバイスと異なる最も大きなアドバンテージだと思います。

ですから、何年か後にはiPhoneのソフトが動くこと自体、いつの間にか、どうでもよくなっているのではないでしょうか。

デバイスはそれにもっとも適した使い方、すなわちそのデバイスらしい、それならではのソフトが整って、初めて成功するのです。

まだ、そいういうものを目にしていない段階で、「いらない」と考えるのは時期尚早。少々想像力が乏しくなってきたかもしれませんよ(笑)。
| うつせみの日々 | 17:55 |
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